君が教えてくれたこと 武田百合子脚本 2000 TBS

高機能自閉症の主人公雨宮繭子(ともさかりえ)が精神科医(上川隆也)に支えられて自立していく。そして二人は患者と医師を越えた感情で結びついていく。というストーリーなんだけど、とても面白い。
「青い青い空だよ・・・」という繭子が口ずさむ歌もいい。
ともさかりえの演技がいい。(もう一つ同時にやっていた自閉症のドラマとは比べものにならない。)大ヒットした「Beautiful Life」とともに障害者をあつかったものが受けているのだが、その背後に差別意識に支えられた優越感がないのかどうかが気になる。きっとそれは、差別意識(で見る人もいるだろうけど)ではなくて、見る人一人一人がもつ弱点、弱さによる共感なのではないかと思う。少女漫画にある「私なんて、ブスで、ちびで、頭悪くて」と思っている「普通の少女」が、クラス一番の格好いい男に「そのままの君が好きだ」といわれるパターンの延長なのではないかと思う。
最後がちょっとハッピーエンドすぎるが、このようなドラマが障害者の社会認知、つまり、他者並びに自己の中の他者との交通可能性を生み出してくれたらいいと思う。
わたしの青春時代のあこがれだった真行寺君枝が母親役で、「そんな時代なんだなあ」と思う。父親役の加藤茶は、始終怒っていて不機嫌だが、どうしても次の瞬間に「かとちゃんぺ」をやるのではないかと期待してしまった。(そんなことはありえないのに)

(2000年記)