転校生 -さよなら あなた- 2007日 大林宣彦監督

転校生 -さよなら あなた- 2007日 大林宣彦監督

小林聡美版(1982年版)を忘れてしまったので、単純な比較はできないが、小林聡美版のほうが作品として完成していた気がする。

それは蓮佛美沙子の演技のせいだけじゃなく、脚本そのものがいろいろなものを表現しようとしてテーマが絞りきれていないところにあるように思う。

確かにTSF物はAVでも多用されていて、目新しいものではないのでそれをメインテーマにするのは(前作があることもあり)抵抗があるかもしれない。しかし、AVで描かれない部分で、且つ前作をより深めることもできたと思う。

一つわからないのが、カメラが常時傾いていること。AVやIVでは被写体の全体を捉えるために多用されるが、映画ではどうなのだろう。観客はみんな首を傾げながら見ているのではないだろうか。心理的な不安定さを狙っているのかもしれないが、監督の意図がわからない。

何事も2番煎じは難しい。蓮佛美沙子のファンなので許すが。なぜ監督はリメイクしようと思ったのだろう。



⟨impressions⟩

I forgot the Kobayashi Satomi version (1982 version), so I can't make a simple comparison, but I feel that Kobayashi Satomi version was completed as a work.

This is not only because of Misako Renbutsu's performance, but also because the script itself is trying to express various things and themes are not well defined.

Certainly, TSF items are also heavily used in AV and are not new, so it may be difficult to make it the main theme (because there is a previous work). However, I think that I was able to deepen the previous work in parts that are not drawn in AV.

One thing I don't know is that the camera is always tilted. AV and IV are often used to capture the entire subject, but what about movies? I guess the audience is watching while tilting their heads. He may be aiming for psychological instability, but he has no idea what the director intends.

Everything is difficult for the second work. I'm a fan of Misako Renbutsu. Why did the director decide to remake?




[スタッフ・キャスト等]

監督:大林宣彦
製作:黒井和男
プロデューサー:鍋島壽夫 大林恭子
原作:山中恒 『おれがあいつで あいつがおれで』(角川文庫刊)
脚本:大林千茱萸 (ベーシック・プラン) 山内健嗣 (ベーシック・プラン) 剣持亘 内藤忠司 石森史郎 南柱根 大林宣彦
潤色:大林宣彦
美術:竹内公一
撮影監督:加藤雄大
編集:大林宣彦
音楽:山下康介 學草太郎
音楽プロデューサー:加藤明代 大林千茱萸
主題歌:寺尾紗穂 『さよならの歌』 撮影台本 大林宣彦
照明:西表灯光
録音:内田誠
助監督:南柱根
<出演>
蓮佛美沙子 斉藤一美
森田直幸 斉藤一夫
清水美砂 斉藤直子
厚木拓郎 山本弘
寺島咲 吉野アケミ
石田ひかり 大野光子
田口トモロヲ 斉藤孝造
窪塚俊介 斉藤孝一
関戸優希 金子正枝
高木古都 佐久井由香
斉藤健一
原舞歌
根岸季衣
中原丈雄
細山田隆人
高橋かおり
勝野雅奈恵
小形雄二
林優枝
吉行由実
小林かおり
宍戸錠
山田辰夫
入江若葉
小林桂樹(写真)
犬塚弘 斉藤孝之助
古手川祐子 斉藤千恵
長門裕之 今田正助



母といっしょに尾道から子供時代を過ごした信州に転校してきた一夫は、おさななじみの老舗そば屋の娘・一美と再会する。
「大きくなったらあんたのお嫁さんになるって、キスしてあげたじゃない」という一美に戸惑う一夫だが、
2人は"さびしらの水場"にいっしょに落ちてことをきっかけに、なぜか身体が入れ替わってしまう。2人は異性の身体の違いに戸惑い、家庭環境の違いもあって、さまざまな珍騒動を巻き起こしていく。そして、そんな不思議な状態の中で、自分の本当の気持ちや家族の気持ち、そして互いへの想いに気づいていく。




映画
青春
コメディ
ファンタジー
日本 Color 120分
初公開日: 2007/06/23 公開情報:角川映画



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