すばらしき愚民社会 小谷野敦著 2004/8/26 新潮社

すばらしき愚民社会彼が言う「愚民]とは、(エセ)知識人、文化人のことである。

マスコミが、それを助長する。

もちろん、それに同調する庶民の存在がある。納豆がいいとテレビが言えば、スーパーから納豆が消える。大衆はエセ科学に弱いのだ。

それが象徴的に現れているのが「禁煙ファシズム」である。科学的データがなにもないのに、タバコは自分を殺すだけでなく、他人も殺すというデマが大手を奮っている。

だから、庶民も少し考えて少し賢くなり、エセ知識人や文化人の矛盾した発言、根拠がないことが容易に想像できるような発言を断固として拒否、避難すべきなのである。

戦争が現実的になりつつある現在、彼らはA級戦犯となり、実際に戦争に行くのはわれわれ庶民なのだから。

小谷野氏は自分を右翼とも左翼とも言っているが、本当の左翼とは資本主義を否定するために努力する人である。ただ現実の知識人を批判するだけでは資本の力には勝てない。